女性用 綿麻ジャケット #001
35,000円(税別、送料込み)

女性用 麻ジャケット #002
14,500円(税別、送料込み)

男性用 麻ジャケット #003
16,000円(税別、送料込み)

男性用 ウールジャケット #004
16,000円(税別、送料込み)

男性用 ウールジャケット #005
17,000円(税別、送料込み)

男性用 麻ジャケット #006
17,000円(税別、送料込み)

バティック 麻布 #007

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バティック 麻布 #008

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インディゴ染め 綿布 #009
18,000円(税別、送料込み)

インディゴ染め 綿布 #010

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インディゴ染め 麻布 #011

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バティック 布 #012
3,000円(税別、送料込み)

バティック 布 #013

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バティック 布 #014
3,000円(税別、送料込み)

バティック 布 #015
3,000円(税別、送料込み)

バティック 布 #016

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バティック 布 #017

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バティック 布 #018
2,000円(税別、送料込み)

バティック 布 #019
3,000円(税別、送料込み)

バティック 布 #020

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バティック 布 #021
3,000円(税別、送料込み)

バティック 布 #022
3000円(税別、送料込み)

バティック 布 #023
3000円(税別、送料込み)

 

ベトナム、モン族の手織り、手染めの布


ベトナム北部に住んでいるモン族は、元来は19世紀頃に中国から移住してきた苗(ミャオ)族が起源である。高地に住む彼らは、山の傾斜に棚田を作り、農業を営んで生活している。モン族と一口に言っても、黒モン族、青モン族、花モン族と細分化する。私は黒モン族の集まる、サパという街に向かった。黒モン族の着ている、黒になるまで藍染を繰り返した布や、バティックという名で知られる、臈纈(ろうけつ)染めに惹かれたからだ。

サパの市街地では、民族衣装に身を包んだ黒モン族の女性たちが、自分たちで作ったポーチや帽子、布などを籠に背負って歩き、観光客に「Buy for me.」と声を掛けていた。その他にも民族衣装を売っている市場や店をいくつか見つけた。その内の一軒で働いている黒モン族の女性と話してみると、近郊の村へガイドをしてくれると言う。マーと名乗る女性と私は、翌日の朝8時に待ち合わせ、洋服を着た黒モン族の男性が運転するバイクタクシーにそれぞれ乗った。

30分ほどバイクに乗り、近郊の村へと向かう。村への山道は舗装されておらず、土や岩が露出し、さらにはいたる所でへこんでいる。バイクなどほとんど運転したことのない私には到底不可能な運転を、彼らは当たり前のようにこなしていた。マーは自分の雨傘を両手で持ち、運転手との会話を楽しんでいる。濡れた岩の上をよく滑らずに運転できるものだと、私は感心しながらも恐々とバイクにしがみついていた。

とてつもなく長く感じる30分を過ごした後、村に到着した。一本の道が走り、その両脇に民家やお店が並んでいる。民族衣装を売る店も多かった。私とマーはバイクを降り、一軒一軒の店を回った。たくさんの店があったけれど、私の探しているような古いものはなかなか無かった。少数民族の民藝の価値というものが見出されたのが、おそらく30年ほど前ではなかろうか。そして、この10年である種のブームのようになった。私もそのブームに乗ってしまっていることは間違いないのだが、もっと早く来ていれば(もっと早く生まれていれば)良かったなと思ってしまう。それでもいくつかの素晴らしいものを見つけることができた。その翌日には、サパから60キロ離れた村へ片道1時間半をかけて、マーの同僚が運転するバイクで連れて行ってくれた。


サパの市街地にあるマーの働く店や、その他の店にも毎日通った。そうすると、彼女たちもバックヤードから色々と探してきてくれた。黒モン族が着る衣服の素材は、綿も一部にあるが基本的には麻である。サパの夏は涼しく、冬は日本よりも暖かい。季節による温度変化が比較的少ないため、衣服にも夏用、冬用といった種類を設ける必要もないであろう。藍染めは、一度染めた淡い青から、一ヶ月かけて繰り返し染めることで黒に近い色にまで、無数の階調で表現される。そこに、時代による変色と退色が加わり、何とも言えぬ色になる。私は日本人の生活に合うであろう布と衣服を選んだ。